【クラリネット】常に隣り合わせの危険!腱鞘炎との付き合い方

【はじめに】楽器奏者にとって身近な病気「腱鞘炎」を知ろう

クラリネットを吹いている女性
楽器を演奏している方なら誰もが一度は聞いたことがある病気があります。それは「腱鞘炎」です。
外部からのウイルスや感染症とは違い、手や指の使いすぎ(オーバーユース)によって起きる、指や手首の関節などに痛みを伴う疾患です。特にピアノや管楽器など、指を動かす楽器の演奏家たちは皆、腱鞘炎と上手く付き合いながら活動していると言っても過言ではないでしょう。

かくいう私も楽器を始めた2年目(中学2年生)の時に腱鞘炎を発症し、以来約10年の付き合いになります。
自分の身体を守れるのは自分だけです。末長く楽しい演奏ライフのために、私の10年の経験や周りの友人演奏家たちの助言を基に腱鞘炎との付き合い方と予防法をご紹介します!

【腱鞘炎の原因】なぜ痛くなるの?「使いすぎ」のサインを見逃さないで

先ほども書いた通り、腱鞘炎が起きる理由は「手や指の使いすぎ」です。

長時間の練習や指を極度に早く動かさなくてはいけない練習を休憩を取らずに続けていると簡単に手が悲鳴を上げてしまいます。
特にクラリネットやオーボエといった楽器はほとんど右手の親指だけで楽器の重さを支えているため、必然的に親指の付け根や右手首に過度な負担がかかってしまいます。負担がかかっている状態に気づかず練習を続けてしまうと、「なんだかちょっぴり痛いかも、」と思った時には症状が始まっててしまうのです。

また「楽器を吹く」という行動が日常生活では行わないイレギュラーを多く含んでいます。楽器を吹く時のフォームやそもそも「息が制限される」ということ自体が日常生活においては決してないことです。そのため、慣れない行動故に楽器をはじめたての頃は肩や腕に変な力が入ってしまったりするのは本当に自然なことなのです。そして無理をした身体の使い方のまま治されずに練習を続けてしまうケースが非常に多くみられます。

さらに楽器を始める中高生は成長期の渦中ですから、演奏に必要な手や腕の筋肉がまだ十分に育っていません。その状態で無理に急激に練習量を増やしてしまうと腱を痛めてしまうのです。

【主な症状と悪循環】親指の違和感を放置するとどうなる?慢性化の恐怖

特に症状が起きやすいのはやはり右手の手首や親指の付け根です。

クラリネットの重さは約800g。こうやって数字だけ聞くとそんなに重いようには感じませんが、その重さが2時間も3時間もずっと同じところにかかり続けていると考えたらどうでしょうか。
しかも、ただぶら下がっているだけではありません。楽器を演奏するために重さに反して親指の力で楽器を上に押し出す力が必要です。そうすると親指にかかる力は800gどころではありません。

親指の違Headersを放置したまま練習を続けると、次第に右手の親指では楽器を支えられなくなり、だんだん楽器がずり落ちていってしまうようになります。そうすると身体は楽器を落とさないために必然的に他の指でカバーしようとし始めます。
しかし、人差し指~小指はトーンホールを押さえるために演奏中は絶えず動かさなくてはなりません。結果的に軽やかに動かしたいはずの人差し指~小指まで力が入ってしまい、その状態で無理に動かし続けると今度は薬指や小指の方がおかしくなってしまうのです。

そして、最も恐ろしいのは「腱鞘炎の慢性化」です。痛みを感じているにも関わらず長期間にわたり酷使を続けるとだんだん、ペンで文字を書く、ペットボトルを開けると言った日常の動作にも支障が出てきてしまいます。
しかし、ここまでのレベルに行くまでにたくさん対策できる方法があります!次はその対策や予防法を見ていきましょう。

【今日からできる予防法】重症化する前に!指や身体を守る4つの習慣

自分の手首や親指の付け根を優しくマッサージしている女性
腱鞘炎は重症化する前に予防することが一番です。楽しく演奏したいのに、痛みが伴ってしまっては楽しさも半減してしまいますよね。実際に私や友人の演奏家が行っている予防法を紹介します。

【もし痛くなったら?】無理は禁物!痛みを感じた時の正しい対処法

どれだけ予防をしていても、体調やコンディション、練習量によっては痛めてしまう時もあります。もしも痛くなってしまったら?その対処法を何点か紹介します。

【まとめ】自分の身体を守れるのは自分だけ!長く楽しく演奏するために

リラックスした美しいフォームでクラリネットを吹いている女性
腱鞘炎は楽器を演奏する人にとっては常に隣り合わせの病気です。しかし、適切な予防法や対応策を知っていれば防げる病でもあります。冒頭にも述べたように、自分の身体のSOSを察知できるのは自分だけですから、今あげた予防法や対応策の中からぜひご自分に合うケア方法を見つけてみて下さいね。

私のレッスンでは演奏技術だけでなく、身体の使い方やフォームの見直しも行っています。楽器を始めたてで自分の持ち方が正しいかわからない、なんだか身体が痛い気がする、という方はぜひご相談ください♪


「身体に無理のない正しいフォーム」で、長く楽しく楽器を吹きませんか?

クラリネット科講師の石井優希先生クラリネット科講師の石井優希先生

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コラムにもある通り、楽器の練習で一番大切なのは「身体を痛めないこと」です。石井先生のレッスンでは、演奏のテクニックだけでなく、「どこに無駄な力が入っているか」「どうすれば負担の少ないフォームで吹けるか」を、あなた自身の身体に合わせて丁寧に確認・アドバイスしてくれます。

正しい身体の使い方を知れば、痛みから解放されるだけでなく、音色や表現力もグッと豊かになりますよ!
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