【マリンバ】定番教本『Modern School』のすすめ!基礎から実践まで身につく練習のポイント

【はじめに】マリンバ学習者の大定番!「Modern School」とは?

記事をご覧いただきありがとうございます!講師の村田倫樹と申します。

早速ですが、皆さまはこの教本の表紙を見たことがありますか?

Modern School for Xylophone, Marimba, Vibraphone

表紙の半分以上を占める男性の写真に、目を奪われた方も多いことでしょう。
小さな木琴に肘を乗せ、笑顔で佇んでいるこの男性は、Morris Goldenberg(モリス・ゴールデンバーグ)氏です。オーケストラでの演奏活動と並行して、いくつかの教育現場でも教鞭を執ったアメリカの打楽器奏者です。

そんな彼が執筆した『Modern School for Xylophone, Marimba, Vibraphone』(以下、Modern School)という教則本は、「マリンバのレッスンを受けたことがある人なら、必ず一度は使ったことがある」と胸を張って言えるほど、世界的にメジャーな一冊です。
実際、私自身も初めてマリンバのレッスンを受けた時はこの本からスタートしましたし、音楽大学に入学してからも何度もレッスンで使用しました。

これほどまでに長く愛用されているのには、当然理由があります。
こちらの記事では、その理由を紐解くと共に、皆さまが『Modern School』に取り組む際の手助けとなる具体的なポイントをお届けしていきたいと思います!

【ポイント①】マリンバの醍醐味「ロール」の習得と発音の意識

【ポイント①】マリンバの醍醐味「ロール」の習得と発音の意識
マリンバの最大の特徴といえば、「音が自然に減衰していく」ことでしょう。短すぎず長すぎない、あの温かい音色に心を奪われた方もきっと多いのではないでしょうか。

しかし、曲を演奏していると「音をもっと長く伸ばしたい」と感じる場面が当然出てきます。その解決策として生まれたのが「ロール」という奏法です。

マリンバ ロール 譜例
↑このように記譜されます

そして、実は『Modern School』で一番最初に登場する課題が、この「ロール」の習得なのです。これは、著者のGoldenbergがそれだけロールのテクニックや音色を重要視している、何よりの証拠と言えるのではないでしょうか。

この課題に取り組む際にぜひ意識していただきたいのが、「ロールの発音(アタック)」です。
弦楽器のように優しくフワッと発音するのか、それとも金管楽器がタンギングをした時のようにハッキリと発音するのか。そういった「音の出だし」を意識しながら取り組むだけでも、その後の課題への向き合い方が大きく変わっていくはずです。

【ポイント②】音楽の基本「24の音階」は“弾く前の準備”が鍵

ロールの次は、音階(スケール)の習得へと移ります。

『Modern School』で扱われている24の音階、厳密に言えば「12の長調(明るい音階)と12の短調(暗い音階)」は、音楽の基本中の基本です。このセクションでしっかりと身につけていきましょう。

ここでの最大のポイントは「弾く前の準備」です。
例えば、D-dur(ニ長調)を例に取ってみましょう。右手で「レ」の音を弾いたあと、左手で「ミ」の音を弾きます。左右交互がスケールの基本なので、次の「ファ♯」の音は右手で弾くことになります。
この時、ファ♯を弾く直前になってから右手を動かしているようでは、速いテンポには間に合いません。「レの音を弾いた後、すぐにファ♯を弾く位置へ右手を準備しておく」。これがスケールを滑らかに弾くための最も重要なコツです。

この“先回りする感覚”を、24個すべての調で身につけることがこのセクションの目標です。とても根気のいる練習ですが、ここをじっくりと乗り越えることで、その先の演奏が劇的に楽になります。ぜひご自身のペースで取り組んでみてください。

【ポイント③】応用と音楽表現を磨く「39の練習曲」

総まとめとして用意されているのが、39の練習曲です。

これらの練習曲はプロのオーケストラのオーディション課題として出題されることもあり、一見すると難易度が高く感じるかもしれません。
しかし、じっくり丁寧に紐解いていけば、ほとんどの曲が先ほどの「24の音階」のいずれかをベースに作られていることに気がつくはずです。前のセクションをしっかりと取り組んだ方であれば、きっとそう時間をかけずに弾けるようになります。

中には「Marcia(行進曲風に)」や「Gigue(ジーグ:軽快な舞曲)」など、音楽のキャラクターが明確に示されている練習曲もあります。
練習曲らしく「左右均等に」「正確なテンポで」弾く基礎力はもちろん大切ですが、少し余裕が出てきたら、ぜひ「その曲らしい音楽を表現する」ことにも挑戦してみてください。

(余談ですが、39の練習曲が終わった後のページにも、バッハのヴァイオリン曲やオーケストラのパート譜など、魅力的な楽譜がたくさん掲載されています。ご興味があればぜひそちらにも取り組んでみてくださいね。)

【おわりに】プロの視点を取り入れて、より効果的な練習を!

【おわりに】プロの視点を取り入れて、より効果的な練習を!
以上が『Modern School』の主な内容と、取り組み方のポイントです。

今回いくつかコツを書かせていただきましたが、それらはごく一部にすぎません。楽譜から読み取れる情報や、身体の正しい使い方など、実際にレッスンを受けてプロの目線からフィードバックをもらうことが、上達への一番の近道であることには変わりありません。

もしこの記事を読んで「やってみたい」「自分の弾き方を見直してみたい」と思ってくださった方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、体験レッスンにいらしてください!皆さまにお会いできるのを心よりお待ちしております。


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