ボーカリスト必見!ボーカルにおけるリズムトレーニングの重要性

みなさんこんにちは、カサメミュージックスクールです。
リズムトレーニングと言えば、ボーカル科ではイメージが薄く他のパートに比べ疎かになったり、また、その重要性を知らないまま進んでしまうこともあるようです。
しかし、ボーカルリストにとってもリズムは非常に重要で、仮にどんなに素晴らしい声質・声量でもリズムが良くないと全てが台無しになってしまいますので、そんな勿体無い話はありません。

今回は本場アメリカにも長く滞在された経験を持ち、英語もマスターされているしゅうぞう先生に、リズムトレーニングについてお伺いしました。

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-私の主観ですがボーカル科でリズムトレーニングを積極的に実施しているイメージは少なく、実際は非常に大切だと思うのですが、しゅうぞう先生のレッスンではどのようなリズムトレーニングをされておられるのですか?

その方のレベルにもよりますが、ボーカルの方って多分僕の持論ですけど、1番リズム感が無いと思います。

まず、リズム感の有り無しの自覚がないんです。
なんでそう思うかというと、僕もそうだったからです。

指摘されてやっと気づいたって感じなんですけど、割と最初から歌えちゃう人は、のれちゃってるっていう感じがあるので、リズムが取れてる取れてないって考えないことが多いです。

でも楽器の方ってリズムやタイム感とか、アンサンブルなのでちゃんとしてなきゃいけないのですが、ボーカルの方はそれに乗っかってるって感覚がすごい多いと思います。

なので1番タイム感を練習しないジャンルかなと思います。そんな中で僕もちょっと危機感を感じてました。

僕のリズムの師匠に色々教えてもらったりして、裏拍でカウントしながら8分音符で叩いたり、16分音符で叩いたりとか、カウントを16裏にしたりとか、そういうトレーニングをレベルに合わせてやってます。

ただこれって本当に退屈に感じる人もたくさんいるので、そういう人にはカウントの裏で歩きながら歌うってことをやっていただいてます。

これ結構難しくて、Adelの「Rolling in the Deep」という曲でよくやりますが、あの曲は結構4つ打ちで鳴ってるので分かりやすいです。

まずは歌を流しながら、聴きながら歩いてリズムに合わせて歩くような練習から初めて、それをカウント裏でやります。

普通のカウント表で歩く感覚と、裏で歩く感覚の違いを感じてもらいつつという感じですね。

-他のパートのレッスンでもリズムトレーニングをやっていますが、やはりメトロノームに対して手を叩いたりなど普通にやっても難しくて、退屈な練習になりがちなのが難しいところですよね。

そこで僕は楽しみながらやるっていうのが大事かなと思って、曲を聞きながらそういう練習をやって、自分の体をしっかり歩いて動かして「できない、できる、できてる!」と言った感じで、ただメトロノームを聞きながらやると退屈感が増しますよね。

修行が好きな人は大丈夫だと思いますが、それが耐えられ無い人は実際に曲を使ってやっています。

僕が結構やってるのは、2拍3連でリズム取るっていう。手で3連で鳴らして、足で2拍をっていう、これをアフリカの音楽に合わせてやったりしますね。

リズムの起源はアフリカなので、その人たちは昔から2拍3連をやってるわけですから、そういったトレーニングで実際に体を動かしてみてやることによって楽しみは増えるんじゃないかなと思います。

-想像していた以上にハイレベルなリズムトレーニングでびっくりしました。

これは、最初からノリでいくんじゃなくて、まずやり方から「こんな感じで入っていくよ」というように、動かせるようにして、ノリは後から感じられるようになれば良いかなと思います。

あと3連符が鳴ってない曲に対して、3連符を見出したり、出来るようになってきたらそういうことをやったりしてます。

-リズム感に関して、アメリカに行った時に感じたのですが、一般の人のリズム感のレベルが全然違うってことを痛感しました。肌感覚で16ビートがあるような感じで音楽をやっていないであろう人もリズム感が遺伝子レベルで身体に入っているような印象を受けました。

それは本当にその通りで、僕もアメリカに7年ぐらいいたんですけど、問題は言語ですね。

-さらに日本って、生まれてから何年かは童謡を聞いて育ちますよね。
リズム感に関して日本に生まれ日本で育った時点で、アメリカとかよりもリズム感が養いにくいですよね、なのでより一層リズムのトレーニングは大事だと感じました。

そうですね、少し話が逸れますが僕も根本の話をすると、音楽のジャンルって特に歌ものは、その土地の言語で発展していくと思います。

ポピュラーミュージックって、どの語圏で発展したかというと、やっぱり英語圏なんですよね。なので絶対英語が1番合うと思います。

日本で発展してきた音楽って演歌とか民謡とかだと思いますが、演歌とか民謡には間違いなく日本語が合うんです。

ただポップスには本来合わない日本語で、僕らはJ-POPを歌わなきゃいけないので、ちょっと工夫しなきゃいけなかったりとかはあるかなと思います。

なので英語に日本語を寄せていくってこと、僕はレッスンで結構やります。

ハキハキとしたちゃんとした日本語で歌うと、全くグルーヴがない歌になったりするので、それをどう英語に寄せていくかってことをやったりします。

英語の歌で結構多いのが、16裏で入ったりとかしますが、日本語ってかなり稀なんですよね。

言語の特性上ちょっと難しくて、結構英語だと「But」とか「I」などを、すごく短い一音で言わなきゃいけないところがあるので、16裏から入ることが出来るのですが、黒人の方の喋り方とかを聞いてても、やっぱり喋り方が3連符ですよね。

例えば「お前、俺の言ってること分かるか?」を英語で言うと
「You know what I’m saying?」っていう感じなんですけど、黒人の人はタッカタッカってなってたり、だから黒人の人はああいうグルーヴが生まれるし、言語も英語がポップスに合いますよね、3連符プラス英語っていうのは重要かなって思いますね。

-アナ雪の「Let it go」とかで日本語と英語で全然歌詞が違う原因として一音で英語は色々入れられるけど、日本語では一音で「あ」とか1つしか入れられないと。

一音に単語を入れられてしまうんですよね、僕はそこを結構突っ込んでやるかなと思ってます。

まとめ

・ボーカルはリズムに関して疎くなりがちな傾向があるが、歌いながら歩いたり基本的なリズムトレーニングでリズムの重要性を伝える。

・ポピュラーミュージックは英語圏がルーツなので、日本語の歌詞だとひと工夫して歌う必要がある。

リズムトレーニングは非常に重要で、多くのボーカル以外のレッスンでも実施されていますが、生徒様にはその必要性が伝わりきらないケースもございます。

しゅうぞう先生はポピュラーミュージックの本場であるアメリカで長期間音楽活動をされており、リズムの重要性を人一倍体感されており、それをわかりやすくかつ楽しくレッスンされています。もちろんより優れたボーカリストになるためのリズムトレーニング以外のレッスンなど、多くのレパートリーとスキルをお持ちです。

しゅうぞう先生は東京の広域でレッスンをされ、オンラインレッスンも対応されておられるので、是非レッスンを受けてみてはいかがでしょうか?

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