【フルート】フルートの歴史を知れば演奏が変わる!トラヴェルソからベーム式へ、過去の楽器から学ぶ表現の深み

フルートの歴史を知れば演奏が変わる!トラヴェルソからベーム式へ

【フルートの歴史を知れば演奏が変わる!】

過去の楽器から紐解く、より深い音楽の楽しみ方
皆様こんにちは!フルート講師の中村淳(なかむらじゅん)です。
皆様、日頃フルートを楽しく吹いていますか?
今日は、クラシックの作品を演奏する際に「歴史的な背景や、当時の楽器について知っておくことの意義」についてお話ししたいと思います。

【フルートの進化】今の形になったのはいつ?モーツァルト時代の「多鍵式」からベーム式の大革命へ

皆様は、私たちが普段吹いているフルートが、いつ頃から現在の形になったかご存知ですか?
元々、昔のフルートは木製で、キーが1つしかついていないシンプルな構造でした。

フラウト・トラヴェルソ 1鍵式フルート
1鍵式フルート

そこから少しずつキーが増えていく時代があり、「多鍵式フルート(5鍵式、6鍵式、12鍵式など)」と呼ばれる楽器が誕生していきます。

フラウト・トラヴェルソ 多鍵式フルート
多鍵式フルート

例えば、モーツァルトのフルート協奏曲第1番(ト長調)は「1鍵式フルート」のため、第2番(ニ長調)は「5鍵式フルート」のため、そしてフルートとハープのための協奏曲は「6鍵式フルート」のために書かれたと言われています。

その後、1832年頃にテオバルト・ベームによって、今の楽器の原型となる「ベーム式フルート」が完成します。これまでの「基本の穴にキーを足していく」という発想から、音響学的に根本から構造を見直すという大革命が起きました。

ベーム式フルート
ベーム式フルート

その後、多鍵式フルートとベーム式フルートはお互いの良さを引き出し合い、時にはプライドと魂をかけて競い合いながら、素晴らしい名手たちによって数々の名曲が誕生しました。これが「フレンチ・コンポーザーズ」と呼ばれる時代を彩る、華やかなバリエーション作品へと繋がっていきます。

【表現のヒント】フラウト・トラヴェルソから学ぶ「音色のゆらぎ」が作る曲のキャラクター

では、現代の機能的な楽器で演奏する私たちが、過去の楽器の特徴を知ることはどれほど大切なのでしょうか?
例えば、古楽器である「フラウト・トラヴェルソ」を演奏する時、調性(ハーモニー)によって音色感や音のゆらぎが大きく変わります。基本となるニ長調のスケール以外、シャープやフラットなどの派生音を演奏する際には「クロスフィンガリング」といって、指を複雑に交差させたり、穴を一部分だけ開けたりして微調整をする必要があるからです。
そのため、特定の音が出づらかったり、独特のくぐもった音色になったりします。しかし、この「音色の差」こそが、その曲のキャラクターや調性の性格を決定づけていたのです。

現代のフルートではこの差が均等になり、どの音もムラなく綺麗に鳴らすことができます。これは本当に素晴らしい進化であり、私たちがAIなどの新しい技術を享受してアップデートしていくのと同じですね。どちらが良い・悪いということではありません。どちらも素晴らしいのです。
当時の最先端の息吹を感じつつ、昔の楽器が持っていた「音のキャラクター」を知ることで、現代のフルートであっても楽譜へのアプローチがさらに豊かになります。かつては貴族のたしなみ・文化でもあった背景を想像すると、より優雅な表現が見えてくるかもしれません。

【楽しみ方の広がり】編曲作品への挑戦と、歴史を想像する豊かな音楽ライフ

フレンチ・コンポーザーズ(フランスの作曲家によるフルート作品集)

フルートはロマン派と呼ばれる時代には、少しオリジナル作品が少ない時期もあります。そんな時代の作品にも、ぜひ目を向けていきたいものですね。
また最近は、過去の埋もれた作品を発掘したり、ヴァイオリンなど他の楽器の曲を「編曲(アレンジ)」して演奏したりする機会も増えています。
「元の楽器ではどう演奏されていたのか?」「それを現代のフルートの機能を使って表現したら、どうすればより素敵な音楽になるか?」
これを考えていくことこそが、音楽の醍醐味であり、大きな楽しみとなるでしょう。

過去の歴史や楽器から学び、現代のフルートでどのように歌い上げるか。
ぜひ皆様も想像に思いを膨らませて、さらに楽しい音楽ライフを送ってくださいね!

レッスンでは、このような歴史的アプローチや、私自身のトラヴェルソの演奏経験を活かした「より深く、豊かに響く演奏」のコツもたっぷりとお伝えしています。ぜひ、体験レッスンでお気軽にご質問ください!


「ただ楽譜通りに吹く」から抜け出して、歴史が教えてくれる豊かな音色を奏でてみませんか?

カサメミュージックスクール フルート講師 中村淳先生カサメミュージックスクール フルート講師 中村淳先生

「音符通りに指は動くけれど、なんだか演奏が一本調子になってしまう…」
「モーツァルトやフレンチの作品を、もっとその曲らしく、表情豊かに吹きたい」

そんなふうに表現のステップアップで行き詰まっている方は、ぜひ一度、中村淳先生のフルートレッスンにお越しください。

中村先生のレッスンでは、運指や息づかいといったフルートの基礎はもちろんのこと、ご自身のトラヴェルソ(古楽器)の演奏経験を活かした「この時代はこういう楽器だったから、この音にはこういう重みがある」という、目から鱗の歴史的アプローチを分かりやすく紐解いてくれます。

曲が作られた背景を知るだけで、いつもの楽譜の見え方が変わり、フルートを吹く時間が今よりもっとドラマチックで楽しいものになりますよ!
クラシックをもっと深く味わいたい経験者の方も、フルートの歴史に興味がある初心者の方も大歓迎です。まずは体験レッスンで、あなたの音楽の「知的好奇心」をお気軽にお話ししてみませんか?

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