今大人気のオーボエについて、岡本雄貴先生にインタビューしました【カサメミュージックスクール】

美しく独特な音色が魅力のオーボエ。その表情豊かな音色ゆえ、オーケストラの中ではソロやメロディーを担当する楽器として活躍しています。オーボエは演奏するのが難しいとされ、レッスンを実施している教室が少ないこともあり、 当スクールでは開講から多くのお問い合わせ、申し込みが寄せられています。そんな注目のオーボエ科より、岡本雄貴先生がインタビューコーナーに登場。オーボエの魅力から、具体的なレッスンの内容、生徒さんの体験談など、さまざまなエピソードをお届けします。

-まずは、岡本先生がオーボエを始めたきっかけを教えてください。

小さなころから音楽が好きで、3歳からエレクトーンを習っていました。中学で吹奏楽部に入り、本当はクラリネットがやりたかったんですが、人気の楽器だったので叶わず、仕方なく選んだのがオーボエの仲間といわれるファゴット。どんな楽器かもよくわからないまま始めたんですけど、吹き出したらすごく楽しくて、どんどんのめりこみました。そのままファゴットで推薦がきていた高校に進学するつもりでしたが、あるとき違う高校の演奏会を観に行ったら、ものすごくオーボエが上手な人がいて、衝撃を受けたんです。それまで部活で聞いていたオーボエの音色は、ビャービャーッっていうチャルメラみたいな音だったんですけど、その高校生の人の音色はすごくきれいなやわらかい音だったんです。オーボエってこんな音が出るんだ!と興味が湧いて、結局その感動した演奏会の埼玉栄高校へ進学し、オーボエを始めることにしました。ファゴットは低音部を担当する楽器だけど、オーボエはメロディーを吹けるのでソロの機会も多く、しっかり目立てる楽器。僕は目立ちたがり屋なので(笑)オーボエを演奏するのがすごく楽しかったですね。

-高校生のときからプロの音楽家になる夢は抱いていましたか?

そうですね。3年生になって本格的に考えて、国立音楽大学を目指しました。2021年に大学を卒業して、今はフリーランスのオーボエ奏者として演奏会やレコーディングの仕事をしています。

-オーボエの魅力はどんなところにあると思いますか?

良くも悪くも出す音の影響力が強いので、責任が大きいけれど、その分やりがいがある楽器です。オーボエは人によって音色が全然違うんですね。リードの作り方次第で、自分好みの音色をコントロールできる。シャープな音色を出す人、まろやかな音色を出す人、どちらも正解。そこがすごく魅力的で、おもしろいところだなと思います。

-では、レッスンの進め方を教えてください。

初心者の方も経験者の方も、まずは目的を教えていただいて、その目的に合わせた内容を実践していきます。たとえば、初心者の方でもアマチュアの楽団に入ってみたいとか、エチュードに挑戦したいとなると、やはり楽譜を読むレッスンが必要なんですが、趣味としてやりたい、この曲を吹いてみたいというくらいなら、無理して楽譜を読む勉強は必要ないので、音を覚えて吹けるように目指していきます。経験者の方ですと、今までの経験の中でうまくいかないことを修正していく作業が多いですね。あとは、楽器は持っているけれどしばらく吹いていないというブランクのある方も多くて、その場合は吹く筋肉が落ちてしまっているので、まずはそこを鍛える作業をしていきます。

-ホームページの『生徒様の声』コーナーで、「レッスンを始めた時とレッスン後の音の鳴り方と吹きやすさが全然違った」という感想が紹介されていますが、1度のレッスンでそんなに変化を実感できるんですね。

この生徒さんは、最初ものすごく「ぷーっ」と吹きこんで頑張っていたんですね。オーボエは、リードで振動するものなので、頑張ろうと力みすぎてリードを噛んでしまったり、力強く吹いたりしてしまうと、振動が押さえつけられるのでいい音が出なくなってしまうんです。力を抜けばリードが自由に振動し始め、楽に吹けるようになるので、そんなに頑張ることないよ、とお伝えしました。トランペットと同じ感覚で一所懸命吹いている人がいるんですけど、オーボエは息の通り道がすごく細い楽器なんです。だから無理に入れすぎようとすると、息が戻ってきてしまって辛くなる。トランペットは息が足りなくて辛くなる楽器。オーボエは息が余って辛くなる楽器。中には、部活動でそういったオーボエの特徴を知らない顧問の先生に間違えて教えられた人もいるので、そういう生徒さんには、まずそこからお伝えするようにしています。

-オーボエはリードが肝心だそうですね。

そのとおりですね。レッスンのとき、もしリードが原因で思うように吹けないとわかったときは、生徒さんのリードを削って調整したり新しく作ったりしています。新調したリードで吹いてみると、吹いた瞬間そのあまりの違いにびっくりする生徒さんがいます。それくらいリードは大事ですね。市販のものだとなかなか合わなくて、自分に合うリードを自分で作れるようになるのが一番いいんですが、作るにもやはり技術が必要なので、そのあたりも積極的にサポートしていきたいと思っています。

-ホームページに「1レッスンで最低でも3つ以上の学びを」と書かれていますが、3つというのは何か意味があるのでしょうか?

レッスンを受ける際、教えられたことをすべて覚えておくのって難しいと思うんです。なので、1レッスンで3つくらい覚えられたらいいのかな、と。精神的に「なるほど」って思ってくれることやテクニック面、生徒さんにとって何か役に立つことが3つ残るようにという意味で、それをモットーにしたレッスンを行っています。あと、僕はいつも「お気軽に」と言っているんですが、せっかく興味を持って始めたレッスンでも、無理を重ねてつまらなくなったらもったいないと思っていて。なんでも話しやすく、楽しくレッスンができる感覚を大事にしたいと考えています。生徒さんの中にはLINE交換をしている人もいて、たとえば部活動でどうしたらいいかわからないという悩みがあったときに、文面でサポートしたり。ときには3歩進んで2歩下がることがあっても、最終的に1歩進めばいいかなという感覚で生徒さんと向き合うようにしています。

-岡本先生は、骨格について深く学んでこられたとか。骨格という観点から呼吸法や姿勢、指の動かし方、奏法へのアプローチが可能だそうですね。

昨今注目されている「4スタンス理論」というものがあります。人間は体の使い方で4つのタイプに分けられるというスポーツ整体理論なんですが、実は音楽にも通じると大学の先輩から教えてもらったんですね。それで、専門家の診断を受けにいったんですが、納得のいくことばかりで。指の動かし方や呼吸がスムーズになったり、実体験として成功体験につながったので、その理論を自らのレッスンでも取り入れることにしました。具体的には、人それぞれ体の使い方によってタイプが違うので、Aタイプの人にBタイプのことを教えても合わないよ、という話。たとえば、ピアノを習うとき最初に指を丸めて弾きましょうと教えられたとしても、実はまっすぐ伸ばしたほうが弾きやすい人がいる。骨格によって弾きやすいほうがあるんですね。なので、自分のやり方に生徒さんが合わないからといって「なんでできないの?」と押し付けるのではなく、「そういう体の使い方なら、こういうやり方を試してみよう」とフレキシブルなアプローチを実践しています。自分は専門家ではないので簡易的な判断しかできないのですが、その人に合ってないなと思ったら別のアプローチを提案していって、最終的に4つの選択肢から自分のやりやすいものを選んでもらえたらいいな、と。すべて4スタンス理論に沿ってやろうとは思っていないんですが、頭の中で「人それぞれ違うんだ」と理解した上で生徒さんと向き合うことを大事にしています。

-講師を続けてきてよかったなとか、やりがいを感じることはどんなときですか?

関わった生徒さんが楽しそうにしていると、自分もすごく楽しいです。たとえば、生徒さんの演奏会に向けてレッスンして一所懸命練習して、本番後にその報告をしてくれるとき。嬉しそうに話すのを聞いているときは最高ですね。演奏会の録音を聞いている瞬間とかも、あぁやっていてよかったな、と。ほぼそのために講師をやっているという感じです。とにかく困っている人を助けたい。自分で演奏するよりも、教えることが好きなんです。とはいえ、生徒さんにとっては、教える側がどんな人間かということも大事だと思うので、今後さらに音楽家としてのキャリアを積むことに力を注ぎながら、並行して講師の活動を続けていきたいです。

-これから楽器の購入を考えている方へアドバイスをお願いします。

楽器のことがちゃんとわかる人と一緒に選ぶことが絶対条件ですね。ネット販売だと、安いものを見つけて買ったら、キーが全部とれていたとかトラブルが多いので。楽器店でわかる人に吹いてもらってメカニック的に問題ないかチェックしてもらうのが一番です。あとは、自分が一番ときめくものを選ぶ。オーボエは、メーカーによって音色が違うので自分の好きな音色かどうか。おすすめは、同じメーカーの楽器を吹いているプロ奏者の音を聞いてみることです。

-最後に、オーボエのレッスンを始めてみたいという方へメッセージをお願いします。

オーボエは難しいとか、楽器が高価とか、いろいろ壁があると思われがちなんですが、乗り越える壁があるのは、どんな楽器でも同じ。少しでも興味があれば飛び込んでみてほしいと思います。気負わず、お気軽にチャレンジしてみてください。

取材・文/岡部徳枝 text by Norie Okabe

【岡本雄貴先生のプロフィール&レッスン内容の紹介はこちら】

【体験レッスンのお申し込みはこちらから】

【オンラインオーボエレッスン 体験レッスンのお申し込みはこちらから】

講師や生徒様の演奏動画、レッスン動画などを公開しております。よろしければチャンネル登録よろしくお願いします。
【カサメミュージックスクールYoutube Channel】

オンラインレッスン