オンラインレッスン

須田史寛先生に作曲・DTMレッスンについてインタビュー

6歳からチェロを始め、約20年の演奏歴を持つ須田史寛先生。近年は、DTMクリエーター、作曲家としても活躍していることから、講師としてはチェロ科とDTM・作曲科、2つの科目でレッスンを受け持っています。チェロのお話をお届けした第1弾に続き、第2弾は、DTM・作曲についてインタビューしました。

-DTM、作曲を始めたのはいつからですか? また始めたきっかけも教えてください。

興味を持ってパソコンを触り始めたのが大学生になりたての18歳のころです。チェロの仕事で知り合った作曲家のヨナオケイシさんの音楽に憧れて、自分もいろんな楽器を使って作曲してみたいと思ったのが始まりでした。ヨナオケイシさんは、たくさんのゲーム音楽を手掛け、幅広いシーンで活躍されている方。もともと大ファンで、どうしても何か一緒に作りたいと思っていたんですが、あるときダメもとで「一度お会いしたい」とメールしてみたら、すぐに「いいですよ」とお返事を頂けて。そのときで運命が決まりましたね(笑)。作曲家としての人生を踏み出すことになりました。

-パソコンを触り始めてすぐ作曲ができるようになったのですか? 最初はスクールなどで制作ノウハウを学んだことも?

僕は少し変わっているかもしれないんですが、基本的に全部自力でやりたいという性質でして(笑)。DTM・作曲に関しては、ほぼ独学なんです。自分で情報を調べて、挑戦してみる。そうしないと自らの血肉にならないと思っていました。もともとすごい機械音痴なので、最初はパソコンの性能も理解できていなくて、本当に見様見真似で少しずつ触りながら音楽の作り方を覚えていったという感じ。ただ、チェロ奏者として身につけた音楽の文法的な知識があったので、ほかの人と比べたら多少スムーズだったかもしれません。作曲家として仕事を頂けるようになったのは、始めて2年目くらいから。主にアニメやゲーム、映画、ミュージカルの音楽を作っています。最近では海外からのお仕事も多いですね。

– DTM・作曲の講師を始めたのはいつからですか?

本格的に始めたのは1年前くらいです。そもそもDTM・作曲の講師をするとは思ってもみなかったんですが、知り合いのバンドマンたちから「自分で曲を作れるようになりたい」という相談を受けるようになって。どこをどうしたらもっと曲がかっこよくなるか? どういう演奏をしたらもっとよくなるか? という部分も作曲家目線で教えてほしいと。その人たちに少しずつ応えているうち、どんどん相談が多くなってきて、これは需要があるんだなと思いレッスンを始めることにしました。

– DTM・作曲は、オンラインレッスンがメインですか?

そうですね。チェロに比べて圧倒的にオンラインが多いです。チェロのような楽器は、体の使い方を覚えなくてはいけないので対面レッスンが必要なときもありますが、DTM・作曲に関してはパソコンのどこを操作するかという話なので、それほど対面の必要がないんですよね。

-では、レッスンの進め方を教えてください。

DTMは、パソコンがあって、そこにソフトウェアをインストールすることからスタートします。音楽を作る準備として、システマチックでメカニックなことをまずクリアしなくてはいけないんですよね。なので、初心者の方にはどのようなソフトが必要で、機材はどんなものを買ってどう使えばいいのか、どうやったら音が良くなるのか、基礎の共通認識を順次レクチャーするところから始めていきます。ソフトのインストール方法がわからない方は、一緒に手順を追ってセットアップしたり。機械が苦手という方は、最初抵抗があるかもしれないですが、準備さえできれば、あとはノリでできちゃう部分もあって楽しいですから。

-まずは準備となると、機材やソフトが豊富で、価格もピンキリでどれを選んだらよいか悩んでる方も多いと思います。レッスンでは選び方も教えていただけるのでしょうか?

もちろんです。DTMに必要な機材としては、パソコン、スピーカー、マイク、オーディオ・インターフェイス、ヘッドホン、キーボードが基本になりますが、それぞれどんなクオリティを求めるかは、生徒さんが趣味で楽しむのか、プロとして活動していきたいのか、目的によって変わってくるので。また、打ち込みで音を作るのではなく、バンドで録音した音をつないで、きれいに整える作業だけでいいという方は、キーボードは不要ですし、まずはどのようにして音を作り、どんな音を目指しているかヒアリングして、それに合った機材を提案するようにしています。ソフトに関しては、自分がメインに使っている“Studio One”をおすすめしていますね。無料版でも十分使えますが、本格的にやりたいということなら有料版を選ぶといいと思います。あとは、ギターやドラムといった楽器の音はソフトで購入することになるので、どんなジャンルの音楽を作りたいかというのも鍵。僕の場合は、壮大なオーケストラを作ることが多いので、打ち込みで生音さながらに聞かせるようにするには、それなりに良い楽器の音を買わないといけない。そうすると高価になっちゃうんですけど(笑)。でも自分で楽器を弾いて録音したものを使えば、楽器の音源を買う必要もないので、生音を使えるか使えないかもソフト選びの判断基準になってきますね。

-それこそ須田先生はご自身で演奏したチェロの音を使えますもんね。そこは作曲家として大きな強みかと。

そうかもしれません。実際にチェロを持ち出さなくても、頭の中でいつでも弾けるという点でも、曲作りにおいてとても役立っていますね。弦楽器奏者だからこそ弦楽器のことがよくわかるという自負があって、特にオーケストラの曲ではチェロ以外の楽器についても印象的に取り入れられているのかなと思います。ここは弦の音をどう飾ってあったらかっこいいのか、見せ所も引き際もわかった上での演出というか。なので、弦楽器の音を使った曲を作りたいという生徒さんには、その効果的な入れ方をお伝えできるのがチェロ奏者である僕の強みなのかなと思います。

-DTM・作曲のレッスンをする上で須田先生が大切にされていることは、どんなことですか?

チェロ奏者として活動してきた経緯があるので、クラシックの知識や理論は持ち合わせていますが、作曲に関してはもっと感覚派でいいかなと思っているんです。本来クラシックにおける作曲は規則がありますが、そういった理論にとらわれてしまうと自由な作曲ができなくなる。理論武装でガチガチに固めず、「この音がかっこいい!」っていう感覚の余地を残していくスタイル。そこの部分をわかりやすく言語化して伝えていけたらいいいなと思っています。「なぜその音を出すのか?」という理論より、「なぜこの和音を出すとそういう雰囲気に聞こえるのか?」というところ。たとえば、ピアノを弾いたときに“ドミソド”と“ドミソシ”と“ドミソシレ”ではまったく雰囲気が変わります。こういう雰囲気の曲を作りたいなら、こういう音を用意するといいですよっていう使い分けを知って頂くことが大切なのかなと。

-切ない雰囲気にしたかったら、こういう音を使おうとか?

そうです。皆さんそれぞれ表現したい空気感があるはずなんです。おしゃれにしたいとか、元気にしたいとか。でも理由なく適当に音を入れていては、おしゃれにも元気にもならないんですよね。たまたまうまくいったとしても、それは“なんちゃって”。こういう曲を作りたいから、ちゃんとした理由をもってこういう音を置いている。それを自分で説明できるようにしてあげるってことが、僕の講師としての大きな役割かなと思います。

-生徒の皆さんは、こういう曲が作りたいというビジョンをお持ちなんでしょうか?

そうですね。自分が歌う曲を作りたいとか、クラブでかける曲を作りたいとか、皆さん目指すものがあって、好きなジャンル、好きな曲もはっきりしているように感じます。そもそもDTM・作曲のレッスンって、どうしても機械のいじり方指導がメインになりがち。つまり誰が教えても、僕がどう頑張っても、“こう”としか教えられない領域があるんですよね。だからこそ、自分がどんなスタイルの音楽を作りたいか明確にしてもらうことが大事。そこには、必ずその人の体験や性格が影響してくるので。前回のチェロのインタビューで「生徒さんの“楽しい”を考えるということは、その人の性格、人柄を奥深くまで見るということ」と言いましたが、作曲でも同じ。講師として、この人はどういう世界観を表現したいんだろう?という部分を見て、それに合ったレクチャーをしていく。生徒さんそれぞれが個性を表現できるよう導くことが大切なのかなと思います。

-では最後に、これからDTM・作曲を始めようと考えている方たちへメッセージをお願いします。

機材もソフトもどんどん安くなり揃えやすくなって、今ではすぐに挑戦しやすいジャンルになったと思います。だからこそ最初の一歩が難しいという側面もあって。同じ機材を使って同じ音楽を作っているのに、うまくいかない、思うようにならない。それで、自分は音楽に向いてないのかなと諦めてしまう人も多いと聞きます。でも諦める必要は全然なくて、音楽に対する正しい理解や、自分なりのアプローチを見出せれば、誰でも自分が思い描ける曲を作れるようになる。僕はそこをアシストできたらいいなと思っています。ここでのレッスンが、「曲を作るのって難しそう」というハードルを超える第一歩になれたら嬉しいですし、なにより皆さんが楽しんで作曲できるようになってくれたら嬉しいですね。

取材・文/岡部徳枝 text by Norie Okabe

【須田史寛先生のプロフィール&レッスン内容のページはこちら】

【教室紹介動画】
主なレッスン場所
八王子、京王八王子、京王片倉、山田、下井草、井荻、オンラインレッスン
※出張レッスン対応地域:横浜線沿線(東京都、神奈川県)

カサメミュージックスクールでは随時体験レッスン受付中です
【体験レッスンのお申し込みはこちらから】

オンラインの作曲・DTMレッスンも行っております
【オンラインチェロレッスンのお申し込みはこちら】

講師や生徒様の演奏動画、レッスン動画などを公開しております。よろしければチャンネル登録よろしくお願いします。
【カサメミュージックスクールYoutube Channel】